岩手県滝沢村は、チャグチャグ馬ッ子の里です。武田さんは、玉川大学農学部をでて、就農した30代前半の若手専業農家です。
ご両親も現役で、健在です。稲作は、従来の慣行農法の田んぼは、お父さんが担当し、アイガモ農法の田んぼは、彼が担当してやっています。お父さんは、大変几帳面な方のようで、いつ訪問しても、機械・機具は展示場のようにピカピカに整備されています。お母さんは、地域の婦人達と一緒に「こだわり味噌づくり」に取り組んだり、パソコンを操ったり大忙しです。妹さんは、新潟・魚沼の農協長の息子さんに嫁ぎました。奥様は、盛岡の呉服屋さんのお嬢さんでしたが、今は4人のお子さんの子育てで、哲さんと共に奮闘中です。哲さんは、2000年の1月に全国合鴨フォーラムが岩手で開催されましたが、そのときは事務局長として活躍されました。
哲さんには、子ども達に継いでもらえる農業、21世紀にふさわしい農業を創り上げたいという思いがとても強いのです。現在のアイガモ農法の田んぼの面積は5haで、手間のかかるこの農法の個人経営としては最大規模だと思いますが、毎年少しずつ広げてここまでもってきたのです。
カモのヒナを田んぼに放した直後には、カラスなどの襲撃から守るために田んぼの上には、釣り糸を縦横に張り巡らせます。
また、キツネなどの襲撃に備えて、各田んぼの周りは、電気柵で囲みます。5haという面積をかんがえると、気の遠くなるような作業です。カモが取りそこなった草は、哲さんがカモになって暑い盛りに取ってまわります。
おっとりした哲さんだから、静かな情熱家の哲さんだから、できるのかもしれません。哲さんの人柄は、アイガモ達にも分かるのか、哲さんが田んぼの近くにいくとカモたちが寄ってきます。
哲さんには、夢があります。田んぼの場所が盛岡の郊外の滝沢村ということで、なかなか首都圏の消費者の方と直にお話する機会がもてないので、費用の一部を負担してでも武田さんのお米のファンの方々をご招待して、楽しい交流をしてみたいというのです。近くには、有名な小岩井牧場もありますし、温泉地や地ビール工場もありますから、いろいろな企画が考案できそうです。一年でも早くこの企画が実現できるように、当店も尽力したいと考えています。
武田さんのお米の品種は、あきたこまち・ひとめぼれ・スノーパールの3種類です。哲さんには、同じ子育て仲間の家庭の方にも、これらのアイガモ農法米を食べて欲しいという思いがあって、お求めやすい価格での提供となっています。
真心の伝わってくる『子育て米』をご賞味ください。武田さんへのメッセージがいただけると嬉しいのですが・・。